神奈川県大和市のひらの動物病院では、犬・猫の心臓病(循環器疾患)診療、腫瘍科診療、がん治療にも力をいれており、心臓病(循環器疾患)専門外来を設ける他、腫瘍外科手術、化学療法(抗がん剤治療)のみならず、犬・猫のがん免疫療法(活性化リンパ球療法)、緩和医療(痛みのケア)を積極的に取入れ、ホリスティックにQOL(生活の質)を支えます。

〒242-007 神奈川県大和市中央林間2-3-11 tel:046(272)5300
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福島警戒区域内動物救援獣医師チーム VAFFA311


この数週間、いろいろな動きがあり、いろいろなことを経験し、いろいろな人の意見に耳を傾ける機会に恵まれました...いろいろな人の文章を読み、言葉を聞き、行為・行動をみました...細かな日常診療の合間に、それらについて考え、自分なりに答えを導き、応じてきました...

ただ結果として、自分はなにを語るべきなのか、自分はどうあるべきか、正しい行いとはなんなのか...建前ばかりを考えすぎてきたかな...と、今は、思っています。


今回、警戒区域内に留め置かれた愛玩動物の保護・救援にあたる、私たちのチームは 『福島警戒区域内動物救援獣医師チーム VAFFA311』 といいます。有志獣医師により結成されたチームであり、被災住民の皆さまの一時帰宅に随伴するかたちではなく、原子力災害現地対策本部・田嶋要本部長主導のもと、拡大的な警戒区域内での動物保護活動を実施する許可をいただきました。

16-17日の活動に向けて、日本全国から参加を表明した40名のチームメイト(所属獣医師)が、皆それぞれに、今回、担うべき活動についての準備を進めています。原発事故に伴い定められた警戒区域という一本の線の向こうに留め置かれた動物たちの救援活動は、当初より遅れがちであり、私たち獣医師チームは、今、ようやくスタートラインにつこうとしています。行政職員の皆様の他、いくつかの保護団体の方々、活動家の方々が、様々な形で行動されてこられたなか、今、ようやく拡大的救援活動のスタートラインにつく私たちにむけては、多くのご賛同と伴に、多くのご意見・ご批判があることを承知しています。

私たちメンバー内においても、やはりそれぞれに意見があり、それぞれに意思があり、それぞれに正義があります。しかしながら、私たちメンバーも個々の志を、それぞれの自我として胸に仕舞い、チームリーダーを中心に目標をひとつとすることで、活動を続けてこられてきた多くの方々と協調・協力させていただく準備を、今、ようやく整えることができました。行政サイドの方々のご理解・ご協力を得て、動物保護のために警戒区域内へ立ち入る許可をいただくことができました。

私たちの目標は、皆様と同様に、私たちの手で警戒区域という境界内に留め置いてしまった動物たちに、再度、私たちヒトとの関わり・生活を取り戻してもらう事にあります。しかしそれは、動物のためだけの動物救援ではなく、警戒区域内での感染症病態の発症、動物同士の無秩序な繁殖、動物たちの半野生化から、今、彼らを遠ざけることで、警戒区域という境界が除かれた将来、確実になされるであろう地域復興に向けての導入であると考えています。


チームとして、ある部分、未成熟であることは否めませんが、与えられた枠組みのなかで、個々のスキームを達成しつつ、皆様とともに、私たちも、被災地域・警戒区域内の復興の一助となれるよう前進する所存です。どうか皆様のご理解、ご協力、ご支援を賜れますよう、心よりお願い申し上げます。


繰り返しになりますが、『福島警戒区域内動物救援獣医師チーム VAFFA311』 は、その名の通り、獣医師により構成されています。動物医療において、動物たちの生命を取り扱う専門家集団であることは揺るぎないものですが、私自身は、彼らの『死』 についても、『生きる』ということ、『生かす』ということと同じ重みで感じ、それを慈しみ、『生』 だけでなく 『死』 とも真摯に向き合うことのできるチームとしての存在意義を大切にしていきたいと考えています。

どうか皆様のあたたかいご理解を賜れますよう、重ねて、心よりお願い申し上げます。


ひらの動物病院
平野由夫